NO.10389757
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327 名前:元塾講師:2006/01/15 10:42
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解説:
(1)基本問題であろう。ベクトルPBとベクトルPAの比を複素数で求めることはベクトルPAを
ベクトルPBにする為の操作(回転と拡大)を表す。
複素数の基本形はa + b iという形であるので、(b - p) / (a - p)の計算結果も
x + y i の形で求まるが、座標平面上のすべての点は、原点までの距離とx軸からの偏角θ
を用いて( x , y )= (r cosθ, r sinθ) と書けるので、任意のx + y i は更に
r (cosθ+ isinθ) と書けることになる。〔r = √(x^2 + y^2) ,
θはcosθ = x / √(x^2 + y^2) , sinθ = y / √(x^2 + y^2)を満たす角〕。
このように複素数の比を取った結果は、分母の位置(ベクトル)を分子の位置(ベクトル)
にする為の操作がθの回転とr倍の拡大であることを示している。 従って隣り合う
2辺ベクトル(を表す複素数)の比を取ることで、三角形の形状(2辺比1挟角)が調べら
れることになる。
(2)(1)をヒントに図を書いて考えれば何でもないと思われる。
なお、中心をX、OPの延長と円との交点をP'とおくと、円周上の点Pに対して、
三角形の成立条件からOP≦OX + X P' = 2O X = 円の直径の長さ
(ベクトルで書けば、│ベクOP│= │ベクOX + ベクX P'│≦│ベクOX│ + │ベクX P'│。
等号はベクOX と ベクX P'が同方向で平行のとき)であり、
等号が唯一成立するのがP = P'のときなのでOPの最大値は2O P' = 10 。 と説明できるが、
ここまでの説明は要らないだろう。