NO.10415470
小説家希望に告ぐ ~お題に沿った小説を書け~
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25 名前:サンサース:2004/12/02 10:34
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僕の声は低くていたく通りが悪いらしい
「え、なに?もっかい言って」
これ、結構傷つく
ずっと、コンプレックスだった
僕の声
自然と口数は減って、歌なんか怖くて歌えなかった
でも僕は救われた
「低い声、いいね」
合唱祭の練習のとき君が言ってくれた言葉だ
人懐っこいから
のどぼとけを触ったり
僕の胸板にさわって声が響くのに喜んでいた
僕も自然に、声を出して笑うことができたんだ
何かを食べながら、歯ブラシをくわえながら
僕は相変わらずもごもごとしゃべっている
それを拾って言葉を返してくれるとき
君にとってはちょっとしたことなのかもしれないけど
僕はとっても君がいとおしくなるんだ