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小説家希望に告ぐ ~お題に沿った小説を書け~

23 名前:匿名さん:2004/12/02 01:48
ボクは今、君になっている。

君は君から-本当の意味で「そんなこと」が可能な人間など誰もいないのかもしれない。
君は恥じるべきでも、嘆くべきでも、憂えるべきでも、労うべきでもなく-
ただ逃げている。だから、君にはボクは見えない。

いや、見えているし聞こえもするし、感じているはずなのに
それを直視することが出来ない。どうしても瞳を逸らさずに入られない。
・・・だからボクは誰にも見えず。誰にも気にされない。

君の耳元でいくらボクが声を荒らげていても、君はボクの吐息すら感じない。
誰も逆らえず、誰も止められない-人が弱い生き物である限り-ボクの声は届かない。

ボクは言葉遣い師。許多の声色との数多の調和音で君に語りかける。
君がボクを見つけたとき、君は栄華の軌跡を単位にたどる-あるいはそれは減衰なのかもしれないが-
歓喜の産声がそこに聞こえる。
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